本記事では、東京国税局が令和6年12月に実施した会議「業務センター室主任国税管理官及び全管管理運営・個人課税・資産課税部門統括国税官等会議」の資料を紹介します。人工知能(AI)を活用した税務調査選定(調査選定支援ツール「SAT」)の活用方針、相続税申告審理へのAI活用、国税庁・税務署における人工知能の活用、令和6年分確定申告期の事務運営方針、定額減税への対応、e-Tax推進など、最新の税務行政における人工知能(AI)活用の実態が分かります。
本記事の紹介
✅ 令和6年東京国税局「確定申告期の事務運営等について・人工知能を活用した調査選定」の紹介です
東京国税局の会議資料(統括国税調査官等会議)です。確定申告期の事務運営の留意点と、AI(調査選定支援ツールSAT)を活用した税務調査選定の仕組みについて解説しています。個人課税・資産課税部門のAI活用と効率的な調査選定の現状が確認できます。
令和6年東京国税局「業務センター室主任国税管理官及び全管管理運営・個人課税・資産課税部門統括国税( 徴収・調査) 官等会議」の資料の抜粋です。
個人課税部門
目次
〇令和6年分確定申告期の運営方針(個人課税部門・資産課税部門) .
1 自宅等e-Taxの推進による来場者の更なる削減—
2 指導事務・審査事務・期中(事後)処理事務の効率的な実施.
3 定額減税への適切な相談体制の構築
4 令和5年分確定申告から継続する施策の的確な実施
〇令和6年分確定申告期の運営方針(資産課税部門)
〇令和6年分確定申告期の運営方針(業務センター室)
〇令和6年分確定申告期の事務運営(業務センター室)
〇令和6年分確定申告期の運営方針(管理運営部門)
〇署内領収窓口の受付時間短縮
〇令和7事務年度センター拡大時の円滑な事務運営に向けて
〇総務課からの連絡事項







令和5年分確定申告から継続する施策の的確な実施
令和6年分においても引き続き実施する各取組
► 局署・挙署一体体制の構築
► 確定申告関係事務の縮減により事務量を創出し、調査事務へ確実に投下
► 申告書作成会場の処理能力の最大化
► インボイス制度を機に免税事業者から課税事業者へ転換した事業者が適正に申告できるよう、来場者の申告内容に応じた適切な指導
► 関係民間団体との連携
► 地方公共団体のデータ引継実施状況に応じた協力要請及び地方公共団体職員によるスマホ指導の要請
► 資産税関係納税者の削減及び平準化
► 課税部門と管理運営部門との連携による申告書作成会場におけるキャッシュレス納付の積極的な利用勧奨


4月から6月までの事務



人工知能の調査選定支援ツールSATの活用












指示連絡事項





行政指導の実施に当たっての基本的な考え方等



〇民間業者(A)を差出人とした所得税等の申告書の発送に対する質問への対応







管理運営



資産課税部門
データ活用を基軸とした相続税の申告審理事務 人工知能を利用した税務調査選定





























✅ 主なポイント
- AI活用:「調査選定支援ツールSAT」により申告データを分析し、申告漏れ可能性の高い納税者を選定
- 個人課税部門・資産課税部門:いずれもAIを活用した効率的な調査選定を実施
- 確定申告期:確定申告期の事務運営に関する留意事項を統括国税調査官等に周知
📌 実務上の留意点
国税庁はAI(調査選定支援ツールSAT)を活用した調査選定を進めており、申告データの分析による効率的な税務調査選定が行われています。申告の適正性を確保するためには、AIによる選定対象となりうる申告項目(申告漏れ・過少申告)の正確な申告が重要です。
よくある質問
Q1. 国税庁・税務署はどのように人工知能(AI)を税務調査に活用しているのですか?
国税庁は「調査選定支援ツールSAT」と呼ばれる人工知能(AI)を活用した税務調査選定ツールを導入しています。個人課税部門・資産課税部門ともに、AIが申告データ等を分析して申告漏れの可能性が高い納税者を選定し、効率的な税務調査の実施を支援しています。
Q2. 人工知能(AI)を活用した税務調査選定ツール「SAT」とは何ですか?
SATとは、国税庁が開発・運用する調査選定支援ツールで、各種申告データ・外部情報をAI(人工知能)で分析し、申告漏れや不正が疑われる納税者を選定する際に活用されるシステムです。個人課税部門では令和6年分確定申告期から、資産課税部門では相続税の調査選定に活用されています。
Q3. 令和6年分確定申告期の運営方針のポイントは何ですか?
令和6年分確定申告期の主な運営方針は、①自宅等e-Taxの推進による来場者の削減、②定額減税への適切な相談体制の構築、③人工知能(AI)調査選定支援ツールSATの活用による調査事務の効率化、④インボイス制度対応、⑤業務センター室拡大に向けた円滑な事務運営の5点です。
Q4. 相続税の申告審理において人工知能(AI)はどのように活用されていますか?
資産課税部門では、相続税の申告書審理事務にデータ活用とAI(人工知能)を組み合わせた調査選定を導入しています。AIが相続財産の申告内容・外部データを分析し、申告漏れの可能性が高い案件を抽出することで、限られた調査資源を効率的に配分し、適正課税の実現に資しています。
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参考資料(ダウンロード可)
東京国税局 令和6年12月 令和6年分確定申告期の事務運営等について
