「少額減価償却資産の一括経費算入」を利用した副業スキームに、裁判所が厳しい判断を下しました(大阪地裁令和6年12月12日判決)。
本件は、税理士業を営む原告が、訪日外国人向け決済端末50台(約490万円)を購入・賃貸し、その全額を事業所得の経費として申告した事案です。最大の問題は、この事業の実態が「業者が用意したパッケージ商品」であった点です。
裁判所は、原告が端末の現物確認すらしておらず、保守管理や借手の営業も業者が行っていたことなどに着目しました。
結局、裁判所は、本件レンタル業は、自己の危険と計算において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反復継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務であるということはできず、所得税法上の事業には該当しないとして、原告の主張を排斥しました。
特に注目すべきは、原告が「帳簿を保存していれば原則事業所得とする」という令和4年の通達改正を根拠に主張した点ですが、裁判所は「通達は一般論に過ぎず」、上記の事業所得該当性を否定した裁判所の判断は、帳簿書類への記録及びその保存をしていたことにより左右されるものではないと一蹴。実質的に「節税目的の投資」と評価される副業は、例え帳簿があっても事業所得とは認められないという厳しい実務指針が示されました。
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