役員への「無利息でお金貸し」は、税務署から見れば「お給料」と同じです

社長や役員が会社からお金を借りることは珍しくありませんが、その際に「利息をとらない(無利息)」にしていると、税務調査で手痛いしっぺ返しを食らうかもしれません。

令和6年6月の国税不服審判所の裁決では、役員に多額の金銭を「無利息・無期限・無担保」で貸し付けていた会社に対し、「本来受け取るべき利息の分だけ、役員に給料を余分に払ったのと同じだ」として、源泉所得税の追徴課税が認められました。

会社側は「今はマイナス金利の時代だから、利息0%でもおかしくない」と主張しましたが、審判所はこれを一蹴。「特別な理由」がない限り、会社は適正な利息(国の定める基準利率など)を受け取るべきであり、それを免除するのは役員へのプレゼント(経済的利益)にあたると判断されました。

ここがポイント!

  • 「なんとなく無利息」はNG: 合理的な理由がない限り、法律で決められた利率で利息を計算する必要があります。
  • 源泉所得税が徴収される: 利息相当額が「給与」扱いになるため、会社は所得税を天引きして納める義務が発生します。
  • 通達の基準が重要: 国税庁が示す「特例基準割合(利子税の割合など)」を参考に、適切な利息設定が必要です。

「自社株の購入資金だから」「返済期限を決めていないから」といった言い訳も通用しませんでした。役員貸付金がある場合は、今一度「適正な利息」を計上しているか確認しましょう。

本裁決の詳細は以下の記事をご確認ください。