undefined

「海外に売れば免税」は間違い?デジタルコード転売に潜む消費税の罠

この記事のポイント

  • 事件:ゲームソフトのDLコード転売ビジネスにおける輸出免税の延隞(国税不服審判所裁決令和6年6月24日)
  • 争点:DLコードの転売が「著作権の譲渡」に当たるかどうか(輸出免税の適用否)
  • 結論:ゲーム利用規約上「使用権」の移動にすぎず著作権譲渡に該当せず、実限の交済場所が国内のため輸出免税不可

インターネットでゲームのダウンロード番号(DLコード)を購入し、海外の業者や個人に転売して利益を出す「デジタル転売ビジネス」。海外への販売だから消費税はかからない(輸出免税)と思っていませんか?

令和6年6月24 日、国税不服審判所はこの考えを否定する厳しい裁決を下しました。

なぜ「免税」にならなかったのでしょうか?ポイントは2つあります。

  1. 「著作権」は移っていない: 通常、海外に著作権を譲渡する場合は免税になります。しかし、ゲームソフトの多くは、メーカーの規約で「購入者に著作権を譲るものではなく、あくまでソフトを使う権利を認めるだけ」と決まっています。審判所は、DLコードの転売は「使う権利」を動かしているだけで、著作権の譲渡には当たらないと判断しました。
  2. 売っている場所は「国内」扱い: DLコードのような目に見えない「無形の資産」を売る場合、売主の事務所が日本にあれば、たとえ相手が海外の人でも「国内での取引」とみなされます。

この記事のまとめ: デジタルコンテンツの二次流通では、メーカーの「利用規約」にどう書かれているかが税金の判定に直結します。「使う権利」を売っているだけなら、国内取引として消費税を納める義務が発生する可能性があります。

免税売上として申告していた場合、後から多額の追徴課税を受けるリスクがあります。自身の取引が「権利の譲渡」なのか「利用権の移動」なのか、規約を再確認することが不可欠です。

本裁決の詳細は以下の記事をご確認ください。

裁決の2つの判断ポイント

  • 著作権は移っていない:メーカー規約で「込购者に著作権を譲るのではなく、使う権利を認めるだけ」と定められているため
  • 実限の交済場所が国内:DLコードは無形資産であり、売主の事務所が日本にあれば相手が海外でも「国内取引」とする

実務上の注意点

デジタルコンテンツの二次流通では、メーカーの「利用規約」の内容が税判定に直結します。自分の取引が「著作権の譲渡」か「使用権の移動」かを規約で確認し、消費税区分を事前に検討することが不可欠です。

Q1. ゲームのDLコードを海外に転売する場合、輸出免税になりますか?
必ずしも輸出免税になりません。メーカーの利用規約で著作権が譲渡されない場合、使用権の移動にすぎず輸出免税の対象とならない可能性があります。
Q2. 無形資産(デジタルコンテンツ)の輸出免税における「実限の交済場所」はどこで判定されますか?
無形資産の場合、売主の主たる事務所所在地で判定されます。売主が日本にあれば、相手が海外でも国内取引となります。
Q3. 著作権の「譲渡」と「使用許諾」は消費税上どう違いますか?
著作権の譲渡であれば輸出免税(6条、1項)の対象となり得ますが、使用許諾(ライセンス)の移転はその対象外です。契約内容の検討が不可欠です。