「生活費を払っている」だけでは不十分?海外扶養控除の厳しい現実
海外留学中のお子さんを扶養に入れている親御さんは多いですが、最近、非常に厳しい判断が国税不服審判所(令和6年9月)から下されました。
この事案では、豪州に留学中の子を扶養に入れていた親が、税務署から「証拠書類が足りない」として控除を取り消されました。親側は「子供名義の通帳コピー」や「子供が使ったクレカの明細(支払いは親)」を提出し、実際に生活費を負担している事実は明らかだと主張しましたが、審判所はこれを退けました。
理由は、法律で定められた「送金関係書類」の形式を満たしていないからです。
- 通帳コピー: 銀行を介した「為替取引」による送金実態が直接確認できない。
- クレカ明細: 「子供名義」のカードを使っている場合、たとえ引き落としが親の口座であっても、法律上の送金書類とは認められない。
海外に住む親族は実態把握が難しいため、税務署は「中身」よりも「形式(書類の種類)」を極めて厳格にチェックします。「送金の実態があるから大丈夫」という思い込みは禁物です。必ず金融機関の送金証明書や、親名義のカードの家族カード利用など、法令の要件に合致する準備を整えておきましょう。
裁決の詳細は次の記事をご覧ください。
