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「生活費を払っている」だけでは不十分?海外扶養控除の厳しい現実
この記事のポイント
- 事件:海外留学中の子の扶養控除を巡る訟訟(国税不服審判所裁決令和6年9月13日)
- 争点:法律所定の「送金関係書類」の要件を満たした証拠があるか否か
- 結論:通帳コピー・NFC明細は法定要件の「送金関係書類」に該当せず扶養控除否認
海外留学中のお子さんを扶養に入れている親御さんは多いですが、最近、非常に厳しい判断が国税不服審判所(令和6年9月)から下されました。
この事案では、豪州に留学中の子を扶養に入れていた親が、税務署から「証拠書類が足りない」として控除を取り消されました。親側は「子供名義の通帳コピー」や「子供が使ったクレカの明細(支払いは親)」を提出し、実際に生活費を負担している事実は明らかだと主張しましたが、審判所はこれを退けました。
理由は、法律で定められた「送金関係書類」の形式を満たしていないからです。
- 通帳コピー: 銀行を介した「為替取引」による送金実態が直接確認できない。
- クレカ明細: 「子供名義」のカードを使っている場合、たとえ引き落としが親の口座であっても、法律上の送金書類とは認められない。
海外に住む親族は実態把握が難しいため、税務署は「中身」よりも「形式(書類の種類)」を極めて厳格にチェックします。「送金の実態があるから大丈夫」という思い込みは禁物です。必ず金融機関の送金証明書や、親名義のカードの家族カード利用など、法令の要件に合致する準備を整えておきましょう。
裁決の詳細は次の記事をご覧ください。
「送金関係書類」の正解と間違い
- 「通帳コピー」:為替取引による送金実態が直接確認できないため不可
- 「子名義カードの明細」:法定書類は「投金者(艆払者)が親」である送金を示すものであることが必要。子名義カード利用は該当せず
- 「金融機逆の送金証明」:為替取引による送金を確認できる金融機逆発行の書類がただし一つの正解
実務上の注意点
海外居住親族の扶養控除を受けるためには、送金実態があることだけでなく、金融機逆による送金証明など法定の「送金関係書類」を整備する必要があります。実態だけでは不十分です。





